どうもねこです。海外駐在中に 転職活動 は可能か、という不安は駐在員に常に付き纏うものです。今回は体を張って(というか必要に迫られて)転職活動をした経緯を記録していきます。
海外駐在員が転職可能かという疑問について不安に思う方は多いと思いますが、結論は”Yes”です。現在のところ問題なく転職活動を進められていますし、他のブログ等でも、同様に転職を成功させている方がいらっしゃいます。また、目下コロナ禍ということで現在は採用面接もオンラインで実施しているところが大半で、ある意味海外駐在員の転職活動にとっては順風が吹いています。駐在員は英語能力やマネジメント力、現地でなんとかやりくりできる力(メンタリティ含む)などを持ち合わせていると判断され、市場でも高く評価されます。実際の転職のステップや、私のスペックでどのような案件が届いたのかについて、実際に記載していきたいと思います。

正直、イマイチ食指が動かない案件も多いよね
ねこスペック
私のスペックですが、プロフにも書いてる通り現時点ではおおよそ以下の通りです。
- 社会人11年目、30代後半
- 旧帝大院卒、メーカー研究職採用
- 工場勤務、研究所勤務、本社勤務(海外法人営業)
- 海外駐在(アメリカほぼ2年)
- TOEIC 825点(オンライン)合掌
- 自著論文1報、共著論文2報
海外駐在での年収ブースト等を踏まえ、年収は900万円から大台の1,000万円は狙いたいところです。しかし、改めて普通の人とは随分と異なるキャリアだなと思います。
転職のステップ
転職のステップに関しては、大体想像がつく通り、以下のようなステップで進みます。
- 転職サイト登録
- 案件の打診
- 案件への応募
- 面接(複数回)とウェブ試験

実際には、この間に職務経歴書や履歴書を用意したり、募集案件が来た段階やその前後で転職を希望する業種の研究など、これ以外にも行うことが多いのですが、それらは上記ステップに付随する作業ということで割愛しています。今回は、この中の1. 転職サイト登録に関して深掘りしたいと思います。
転職サイト登録
駐在員が登録すべき転職サイトはどんなものがあるでしょうか。ハイクラスの転職サイトに絞ると、以下のようなものが一例として挙げられます。ここに挙げたのは、いずれも私が実際に利用しているサービスになります。
- ビズリーチ
- JACリクルートメント
- リクルートダイレクトスカウト(旧キャリアカーバー)
- iX転職
その他にも多くの転職エージェントがありますが、ここでは上記に絞ってお話をしたいと思います。
ビズリーチ

エンジニアをまた採用?!どこにそんな人材が…
「ビズリーチ」
と書けば多くの人が「ああ、あのCMか」となる大手転職サイトビズリーチ。1/3が年収1,000万円以上の求人である、ハイクラス転職市場向けのサービスを提供しています。キーワードは「選ばれた人だけのハイクラス転職サイト」で、複数の転職エージェントやヘッドハンターが求人を出しており、実際に多くの案件募集が来ます。また、企業からの直接のスカウトも見逃せません。
会員登録して情報を入力していくと、ビズリーチ側で”タレント会員”と”ハイクラス会員”の二つに自動で振り分けされます。これは、登録内容をもとにビズリーチが独自で審査をし、一般クラスの“タレント会員”とハイクラスの“ハイクラス会員”に振り分けをしています。そして、その判断基準の一つが年収750万円を超えているかとのこと(過去に明記されていた)。今は他の基準もあるのかもしれませんが、この年収750万円は把握しておいて良いと思います。そして、このクラス分けがしっかりされることで、転職サイト側が有望な人材を確保し、転職者を募集する企業に対してもハイクラス人材を紹介できるため、効果的にお金を集めることが出来ているようです。
ハイクラスでは求人に制限がなく、すべてのヘッドハンターへ相談可能ですが、全てのサービスを受ける場合には月額料金が発生します。それがプレミアムステージというコースです。タレント会員もハイクラス会員も、それぞれ無料の“スタンダードステージ”と月額有料の“プレミアムステージ”があります。そして、そのプレミアムステージの金額が以下の通り異なります。ビズリーチのサービスは無料で利用が可能ですが、求人の検索や閲覧、応募などに制限があり、それらの制限を解除するのがプレミアムステージになります。
正直なところ、利用料金を支払わずに利用するのは非常に使い勝手が悪いため、月額料金を支払うか、プレミアムチケットを手に入れてサービスを活用するのがおすすめです。新規会員登録後はプレミアムチケットというそのサービスをフルに活用できるチケット(30日分)が手に入りますので、それに加えてスカウトに返信するなどで、最大で97日間プレミアムステージが利用できます。
タレント会員 | ハイクラス会員 | |
応募できる求人 | 年収1,000万円未満 | 制限なし |
相談可能な ヘッドハンター | ハイクラスの ヘッドハンター以外 | 制限なし |
プレミアムステージ 月額料金 | 3,278円 | 5,478円 |
短期集中型で転職を検討する場合、ビズリーチに登録して、無料期間内に就活を終わらせるというのも良い戦略です。一方で、情報収集だけで良い場合は登録だけしておくというのも手だと思います。
JACリクルートメント

続いてJACリクルートメントのお話です。JACは転職サイトではなく、いわゆる転職エージェントです。多くのハイクラス求人を持っており、登録することで個人個人に応じた質の高い求人を紹介してくれます。私も初めはビズリーチ経由で紹介を受け、登録を受けて求人を受け、良いお話があれば書類選考に進んでいます。求人については、公開求人40%、非公開求人60%で、非公開が多いようです。
また、質の高さの理由として、コンサルタントが企業担当者を兼ねており、その企業に非常に詳しいという点があります。実際に私を担当してくれた方も、直接企業のオフィスまで足を運んで、どのような環境だったかを教えてくれましたし、人事をはじめ社内に精通している印象を受けました。
良質な求人案件を定期的に送ってくれており、今は大体月に1・2回程度の求人をいただいています。これを多いととるか少ないと取るかは分かれるところですが、中長期で転職活動をしている私にとってはちょうど良い頻度だと思っています。そして、現在こちらのエージェントで2件の求人に募集をしています。
一方でネガティブな側面としては、(私はそのような経験していませんが)市場価値の低い方に対してはドライな対応をされるというコメントも見られます。これについては経験がないため、皆様が実際にサービスを利用されて確認したほうが良いと思います。
リクルートダイレクトスカウト(旧キャリアカーバー)

リクルートダイレクトスカウト(旧キャリアカーバー)もビズリーチと並んでよく紹介される転職サイトです。こちらもハイクラスに特化・サイトとエージェントを兼ねているビズリーチと非常によく似た形態をしています。また、名前の通り業界大手のリクルートが運営しています。ビズリーチにも同様のサービスはありますが、実際に気になったヘッドハンターを検索して、こちらから話を進めることも可能です。求人数はビズリーチの方が多いようですが、ビズリーチと違い全て無料で利用できる点はメリットになります。
リクルートダイレクトスカウトは直接届くメールのタグがいくつかあり、以下のようなものがあります。
- 一球入魂
- FITHUNTER
- スカウト

それぞれ、一球入魂はよりヘッドハンターの興味度が高いスカウト、FITHUNTERは「あなたにベストFITする可能性が高いヘッドハンターから届く限定スカウト」、スカウトは一般のスカウトです。ビズリーチにも同様な”プラチナスカウト”というものもあり、そちらは面接が確約されていたりしますが、こちらは単により興味度が高い、ということを示しています。
iX転職

iX転職はつい最近登録をした段階で、まだそれほど活用できてないというのが実情です。UIとしては、ページが非常にシンプルで見やすく、使い勝手が良いです。

良い点としては、ビズリーチ等と比較して、直接企業が利用するサービスではないため、自身の勤務先に情報が漏れることがない点。ビズリーチ等では、企業からの直接のスカウトがあり、身バレの可能性を考慮して漠然としたキャリアを記載する必要がありますが、iX転職では今のところその必要がないため、安心して職務経歴を書き込めます。一方、希望職種・業種の選択が3つまでという点で、すこし難点があります。
転職エージェントのお客とは
ところで、転職エージェント(人材紹介会社)のお客様とは一体誰かと考えたことはあるでしょうか。転職活動を始めて、いくつかの転職サイトに登録し、いくつかのエージェントと電話相談をした方なら分かると思いますが、彼らは我々転職候補者をとても良く持て囃してくれます(経験を誉めそやしたり等)。しかし、冷静に考えてみると、彼らが報酬を得ているのは転職者探しを委託している企業で、有望な転職希望者を採用できた段階で、成功報酬としてエージェントに企業が報酬を支払う形となります。そのため、決して転職希望者=お客、ではないということは肝に銘じておくべきです。

転職エージェントお祈り
そのため,転職エージェントからのお祈りというものが存在します。私もリクルートダイレクト経由で、とある案件に応募した際に、即日お断りを受けた経験があります。これは企業側が求める(もしくは求めているであろう)候補者要件に対して、エージェント側がふるいをかけている状態です。ビズリーチ等で応募している案件に応募すると,かなりの短期間(当日中など)でエージェントから連絡があり、即お祈りされることがあります。
ここから分かる解決策としては以下の二つとなります。
- 気になる案件が出てきたら、なるべく早くに応募する
- お祈りを受けた場合(受ける前でも可)、その企業へ直接応募する
これに尽きます。エージェント経由での応募のメリットとしては、当然ながらエージェントがチェックした質の高い候補者として企業から見られ、結果として面接等に進みやすいという点が挙げられます。一方で、上記に書いたようにエージェント側での書類審査で落とされる可能性もあります。そこで、次善の策としては、実際の企業の中途・経験者採用サイトから直接応募することで、エージェントを介さずに直接応募し、採用のチャンスを狙うことができます。特に動き出しが早い場合、仮にエージェントからのお祈りが届いた場合でも、まだ候補者選定が進んでいない可能性が高く、直接応募から再戦(挽回?)のチャンスが発生します。興味がある企業へのアプローチに関しては、ぜひ早いうちから動き出すことをおすすめします。
今回は、転職活動の中でも転職サイトへの登録についてまとめました。
それではまた。
※追記
追加のサイトでdoda、ミイダスについても登録をしようとしましたが、いずれも登録可能な住所は国内のみでした。dodaについては以下のような記載があります。
海外在住ですが、dodaエージェントサービスを利用できますか?
ミイダスについては、ご自身のスキルをもとに年収を査定してくれる面白いサイトでもあります。ぜひ試してみてください。