どうもねこです。つい先ほど、監督する部下達のパフォーマンスレビュー(年次評価)が終了し、どっと疲れております。お疲れ自分。皆さん普段は部下の評価はどのようにされているでしょうか。もしかすると、多くの方は評価される側かもしれません。日本では通常だと、月に一度や数か月に一度、上長と面談して進捗の確認等をしているものと思います。米国では当然会社によりますが、私は半年に一度時間を設けて、部下と擦り合わせをするようにしています。
本日はそのパフォーマンスレビューに関して少しお話したいと思います。
パフォーマンスレビューとは
パフォーマンスレビューとは、読んで字のごとくパフォーマンスをレビューする。つまりは部下の1年の働きぶりを評価し、査定をして年収やボーナスを決定しそれを部下に伝える作業になります。
実際には、決められた評価軸に沿って点数付けをして、その数値をもとに他の従業員と天秤にかけて年収を上げることになります。評価軸としては仕事の量や質、知識、コンピテンシー、営業だと予算達成度合いなどが評価されます。この評価によって翌年の年収やボーナスが決まるため、当然ながら従業員もこの結果を非常に重要視しています。
そして、その評価をもとに各従業員と面談をして、初めに上長からのフィードバック(私の役目)、そして社長から翌年の年収を告げ、それに対してディスカッションする一連の作業がパフォーマンスレビューで、本日はその面談でした。
評価に関して
私の担当は複数人いるのですが、結果が非常に良かった社員・非常に悪かった社員がいるなどで、”年収に対しても交渉余地がないか”、”昨年の結果の悪さは外的要因だ(俺のせいではない)”など、様々なコメントが寄せられます。このような主張をしっかりしてくるあたりは、さすがアメリカだなと感じます。また、雇用側も一定のレベルで給与アップをしないと辞めていく可能性があるなど、大変に神経を遣うポイントです。
また、評価自体に関しても、営業は売上を一つのKPIとしながらも、その他の仕事への貢献度や姿勢、対応の仕方等も日本同様に評価するため、自身の中に一定の評価軸がないと人によってブレた評価となり、公平性を欠くことになります。さらに部下一人一人の評価シートにコメントや改善点を記入し、それを面談時に英語で簡潔に伝えるという作業は、思った以上に疲れるものです。
そして何より、自身の部下にはやはり良い評価をあげたいと思いますし、駐在員の仕事はビジネスのローカライズ化だと考えると、海外支社の組織として独立した組織づくりをする必要があります。今現在はその組織づくりの最中ですが、その話はまたいずれ。
インフレと昇給率
今年はインフレ率が非常に高く、こちらで生活していも食品やガソリンがどんどん値上がりしていくのを肌で感じます。そんな中で年収を上げないというのは、相対的に年収が下がるという事を彼らも理解しているはずです。
アメリカの昇給率は2021年で2.6-2.9%程度だったらしいのですが、アメリカの2021年のインフレ率はどんどん高くなっており、11月の消費者物価指数(CPI)は6.8%と、それだけで昇給率を0にしてしまうような数字でした。この辺はコロナによる離職と戻ってこない雇用、それによる人手不足と賃金上昇で大ダメージを受けているアメリカならではの事情かもしれません。
当社では、昨年の業績も良く、従業員の平均昇給率はアメリカ全土の昇給率よりもかなり高めに設定されていますが、やはり個々人思う所があるようで、今回も色々と交渉事になりました。そして、こちら側が提示したオファーを受けない場合、そこで契約終了=職を辞めるということになりますので、この先も気の休まらない日が少し続きます。
駐在員としての貴重な経験ではありますが、日本にいれば査定される側の人間が一気に査定する側になるというのは、中々に気が重いものです。
それではまた。